育成就労制度(仮名)とは…

技能実習に代わり、導入が検討されている育成就労制度(仮)と現行の技能実習制度の違いについて、まとめてみました。

1.背景と目的の違い

・技能実習制度は、発展途上国への人材育成を通じた国際貢献を目的としています。しかし、実際には労働環境が厳しい業種での人材不足を補填するための労働力として利用されているケースが少なくありません。また、違法な労働条件や人権侵害の問題も発生していると諸外国から避難をされました。

・育成就労制度では、人材確保と人材育成が目的とされており、就労を目的とすることが明確に打ち出されています。さらに、特定技能1号に移行可能な人材を育成することも目的に含まれています。

2.受入れ可能な職種の違い

・技能実習制度は、88職種161作業にわたる幅広い分野で受け入れが行われています。

・育成就労制度では、特定技能と同じ分野に限り、12分野の職種に合わせる予定です。これにより、同じ職種で就労できるようになり、企業は長期的に外国人を雇用できるメリットがあります。

3.在留期間の違い

・技能実習制度は、1号で1年、2号で2年、3号で2年、最長5年間の在留期間が設けられています。

・育成就労制度の在留期間は基本的に3年です。この期間中に日本語能力や各分野の技能を身につけ、特定技能1号への移行を目指します。

4.転職・転籍の違い

・技能実習制度では、原則転職できませんでした。

・育成就労制度での転職については、これから国会で審議されます。転職の要件は緩和する方向性が示されています。