【障害福祉】返戻にならないために新年度体制で重要な小数点第2位以下の処理(平均利用者数・実績常勤換算)
新年度体制を組むこの時期。
- 人員配置の確認
- 加算要件の見直し
- 常勤換算の再計算
をされている事業所も多いと思います。
このタイミングで必ず確認していただきたいのが、
「小数点第2位以下の処理」です。
地味ですが、ここを誤ると返戻・減算・配置基準違反につながります。

■ なぜ小数点が重要なのか?
障害福祉の報酬算定では、
- 平均利用者数
- 実績常勤換算(FTE)
という2つの数値が基礎になります。
そしてこの2つ、
端数処理の考え方が真逆です。

① 平均利用者数は「切り上げ」
平均利用者数は、
前年度の延べ利用者数 ÷ 前年度の開所日数
で求めます。
例
延べ利用者数:2,150人
開所日数:245日
2,150 ÷ 245 = 8.7755…
この場合、
小数第2位以下は切り上げ
8.775 → 8.78

✔ ポイント
平均利用者数は少なく見積もらない設計になっています。
利用者を少なく算出すると、配置基準が不足する可能性があるためです。

② 実績常勤換算は「切り下げ」
一方、実績常勤換算は考え方が異なります。
実勤務時間の合計 ÷ 常勤の所定労働時間
例
236.5時間 ÷ 160時間 = 1.478125…
この場合、
小数第2位以下は切り下げ
1.478 → 1.47
✔ なぜ切り下げ?
実績常勤換算は実態より多く見せないための設計です。
四捨五入すると、実際には満たしていない配置を満たしていることになる可能性があります。

③ よくある誤り
- 1.478 → 1.48 に四捨五入
- 0.999 → 1.00扱い
- Excelの表示だけ丸めて内部数値が異なる
特に、
- 1.00ギリギリ
- 2.00ギリギリ
- 加算要件人数ギリギリ
このラインでの誤処理は危険です。
④ 新年度体制で必ず確認したいこと
- 平均利用者数の算出根拠
- 延べ利用者数の集計方法
- 実績常勤換算の算出方法
- Excelの丸め設定
年度替わりは「去年と同じ」で進めてしまいがちです。
しかし、端数処理一つで返戻になるケースもあります。

⑤ 実績常勤換算の運用について
実績常勤換算の考え方については、
愛知県に確認済みの内容をもとに記載しています。
他自治体では解釈や運用が異なる場合がありますので、
詳細は各指定権者へご確認ください。
■ まとめ
| 項目 | 端数処理 |
|---|---|
| 平均利用者数 | 小数第2位以下切り上げ |
| 実績常勤換算 | 小数第2位以下切り下げ |
似ているようで、考え方は逆です。
新年度体制を整える今こそ、
算定ロジックを見直してみてください。

端数処理や常勤換算の確認が不安な場合はご相談ください。
障害福祉専門行政書士として、配置基準・加算算定・返戻リスクのチェックをサポートしています。


